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タイヤ異常音ひび割れ    v1.01 (2009/05/06)

 
 
各社 タイヤ辺りから周期的に「シャー」という異常音がする/ひび割れ

【概要】

「タイヤのひび割れが原因で、人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを失ってしまう」ことからの復元
 

【症状】

自転車に荷物も載せず、歩きながら牽(ひ)いている時は音がしないのに、自転車に乗って走り出すとタイヤ辺りから周期的に「シャー」という変な音がするが、自転車を止めて車輪を見回しても音が出るようなものが絡み付いている訳でもない。

或いは周期的に変な音がする訳ではないが、空気を入れてパンパンに張った状態にしているのに、タイヤの空気が不足している時のようなお尻を乗せているサドルを通じてもろに道路の凸凹状態を感じる。
 

【修理方針】

タイヤの一部分にひび割れが入ると、自転車に荷物も載せず、歩きながら牽(ひ)いている時は音がしないのに、自転車に乗ったり重い荷物を積んで走り出すと人や荷物の荷重がタイヤの接地部分を変形させますが、ひび割れが無い部分が接地する時はタイヤ断面が「Ω(オメガ)」の文字のように丸みがかなり維持されて、人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを有した格好になっても、ひび割れ部分付近が接地する時は丸みが損なわれベチャッと押し潰された形にタイヤが変形して、人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを有しない格好になってしまい、結果周期的にタイヤ接地面積の変化による「シャー」音が発生するようです。

ひび割れがタイヤ全周に渡っている時は、空気を入れてパンパンに張った状態にしてあっても、荷重が加わると常に丸みが損なわれベチャッと押し潰された形にタイヤが変形して、人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを有しない格好になってしまい、タイヤの空気が不足している時のようなお尻を乗せているサドルを通じてもろに道路の凸凹状態を感じるようになってしまいます。
 

自転車等の車輪は、骨組みの一部となる「リム」(金属わっか)と地面に接する外皮となる「タイヤ」とで包まれたようにして、衝撃吸収用の空気風船の役目をする「タイヤチューブ」がそれらの内側に内包された構造となっています。

昨今コストダウンの為かタイヤにゴムの使用量を減らす傾向があり、NYLON(ナイロン)と表示したナイロン・タイヤを多く見掛けるようになりました。

ゴム・タイヤに比べて弾力素材としての柔軟性で遥かに劣るナイロン・タイヤは、タイヤの空気抜け状態で使用し続けると、「Ω(オメガ)」の文字でタイヤ断面形状を言い表した時の、Ωの文字を上半身に見立てた両肩部分がひび割れてしまい、道路接地面の溝の磨り減りが殆ど無くて新品に近くてもタイヤの役をなさなくなってしまい、このひび割れがタイヤ全周に渡っていると、タイヤ交換が必要となりがちです。
   〔筆者に言わせれば「ナイロン・タイヤ」は、タイヤチューブの空気が少ない状態でタイヤを手でぎゅっと押し潰しただけでもタイヤがひび割れしてしまう程、ちょっとした事ですぐひび割れしてしまい易いので、欠陥部品・欠陥タイヤだという認識です。
    柔らかいゴム風船とも言えるタイヤチューブのゴム厚は1mm位しかありませんので、これに空気を入れてパンパンに張った状態にしても、人間の体重や荷物の重さを支えられる程の形状硬さを有しているものでも有りませんから、空気で膨らましたゴム風船たるタイヤチューブに凸凹道に対する空気緩衝器の役を担わせ、その外皮として人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを有したタイヤを被せて、車輪を構成するようになっています。
    タイヤ断面のΩの文字を上半身に見立てた時の両肩部分がひび割れてしまうと、人間の体重や荷物の重さを支えられる形状硬さを失ってしまい、そのまま凸凹道を走るとお尻を乗せているサドルを通じてもろに道路の凸凹状態を感じる違和感が体験されます。〕

タイヤチューブのパンク修理は車輪を取り外さなくても行えますが、タイヤ交換は車輪を取り外さないと出来ず、特に後輪の場合は自転車そのものを大幅に分解するような形になってしまい、初めての人には2・3時間ちょっとは掛かってしまいますし、古い自転車だとナット類が錆(さび)付いてしまっていて、分解すら出来ないことも有りますが、応急的にひび割れ部分をゴム糊〔のり〕で補修して乗り回す事は可能ですので、タイヤの全周に渡ってひび割れが発生しているという場合はなるべくタイヤの交換をお奨めしますが、部分的にひび割れしているだけだという場合や錆付いて車輪を取り外せそうにも無い等、取り合えず応急的にタイヤを補修したいという場合に限定しています。
 

【修理難易度】   ○容易   普通    やや難   かなり難

特に何らかの特別な知識が必要な訳でも無く、必要なのは単なる慣れだけです。
 

【修理必要工具等】

空気入れ(ポンプ)

プライヤー又はペンチ

ゴム糊〔のり〕等
 

【修理手順】

ひび割れたのが後輪側ならそのまま通常の駐輪状態で行えますが、前輪側なら自転車を逆さまに置いて作業するか何かでハンドル部分を持ち上げ支えするようにして、先ず車輪をくるくる手で回転出来るようにした状態にします。
 

ゴム糊〔のり〕でゴムを貼り合せる場合、通常接着部分のゴム表面をサンドペーパーで少し荒らして置いて、接着剤の食い付きを良くするようにしていますが、ゴム糊〔のり〕をサンドペーパーで荒らした範囲で塗布して少し乾燥させます。
   (使用するゴム糊〔のり〕の注意書きに従って接着前乾燥時間を決めますが、季節や風通し等によっても微妙に変わり、概ね5〜10分ぐらいでしょうか。)

必要な接着前乾燥を終えたら、例えばタイヤチューブのパンク修理では「パッチ用ゴム片」を貼り付けて、更にハンマーで「パッチ用ゴム片」を叩いてタイヤチューブとの接着面が密着するようにしています。

接着後乾燥を終えたら、ゴムの貼り合わせ修理は完了です。
 

先に触れたように昨今のナイロン・タイヤの普及で空気が抜けた状態で乗った事により、タイヤにひび割れが発生している可能性が高くなっていますが、タイヤのひび割れ補修では接着面であるひび割れ部分は複雑に凸凹していますのでサンドペーパーでわざわざ接着表面を荒らす必要など全く有りません。

タイヤの全周に渡ってひび割れが発生しているという場合はなるべくタイヤの交換をお奨めしますが、部分的にひび割れしているだけだという場合や錆付いて車輪を取り外せそうにも無い等、取り合えず応急的にタイヤを補修したいという場合はひび割れ部分の割れ目内に割れ目を片手で押し広げながらゴム糊〔のり〕をすり込み、そのまま接着前乾燥を行ってから空気入れでタイヤチューブに空気を満タンにしてやります。

タイヤチューブの空気が満タンになると、タイヤを内側から押し広げ、タイヤ断面の形が「Ω(オメガ)」の文字のようになって、ひび割れの割れ目を狭めるように働きますが、接着面が密着する程の効果は有りません。

タイヤチューブのパンク修理時のようにハンマーで叩いて接着面を密着させるというような事は出来ませんが、少しでも接着面の密着度を高めるように両手で力を加えてみるとかしてみた方が良いでしょう。

それには、例えばタイヤ全周に渡るひび割れだった場合は、次のような手順で補修します。

(1) 虫ゴム金具収納筒付近から左手でタイヤを押し潰しながら割れ目を広げ、右手でゴム糊をすりこみ、左手の押し潰す位置を少しずつずらしながらこの作業をしつつ、タイヤ片側を1周します。

(2) (1)と同様の作業をタイヤの反対の片側で行います。

(3) (1)と(2)の作業で結構時間を消費するので特に「接着前乾燥」の時間を取らず、そのまま「空気入れ」でタイヤ・チューブを空気で満タンにしてやりますが、通常よりも少し多目の空気を入れ、両親指でタイヤを押しても殆どへこまないぐらい入れて置きます。

(4) (1)の作業を行った側で、虫ゴム金具収納筒付近からゴム糊をすり込んだ位置を中心線としてその左右にそれぞれ親指をタイヤにあてがい、ひび割れの割れ目を閉じるように親指で中心線方向に力を加えて割れ目を密着させ、親指のあてがう位置を少しずつずらしながらこの作業を片側3周繰り返します。

(5) (2)の作業を行った側で、(4)と同様の作業を行います。

(6) (4)の作業を行った側で、今度は中心線上に両親指をあてがい、割れ目を少し押し込むような感じで力を加えて割れ目を密着させ、親指のあてがう位置を少しずつずらしながらこの作業を片側2周繰り返します。

(7) (5)の作業を行った側で、(6)と同様の作業を行います。

(8) このまま接着後乾燥の時間を経過させます。

(9) 補修後自転車に乗る時は、虫ゴム金具の締め付け金具たる「ネジ付きカバー」をプライヤ(又はペンチ)等で取り外し、虫ゴム金具をプライヤ(又はペンチ)で少し引き抜き気味にして、入れ過ぎていた空気をほんの少し抜いてから、虫ゴム金具を「ネジ付きカバー」で元通り締め付けて、空気入れで空気の入れ具合を調節しながら、両親指でタイヤを押して少しへこむかなぐらいの「適正空気圧」にしてから乗るようにします。
 

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