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燃焼芯上げ下げ出来ず    v7.01 (2021/01/29)


コロナ RX−2211Y型 石油ストーブ の燃焼芯上げ下げ出来なくなった修理

【機種】

コロナ RX−2211Y型 反射式石油ストーブ
  [硝子芯、硝子燃焼筒、カセット式給油タンク方式、電池点火、耐震自動消火装置付き、6畳間サイズ]


【概要】

「買ってから数年近く経った石油ストーブを直近2年間使用しておらず、久し振りに今年(’21年)01月の使用再開で燃焼芯の上げ下げが全く出来なかった」からの復元(1件)


【故障履歴】

買って数年経った位で今の所一度も故障履歴が無かった。


【症状】

燃焼芯が硝子芯の石油ストーブは使用と共に次第に燃焼芯にススがこびり付いて行くので、これを取り除く為に時々灯油が切れてもそのまま焚き続ける「空焚き」を行う必要が有りますが、当石油ストーブを買って以来ずーっと、給油前に硝子芯のクリーニングの為の「空焚き」を行うように心掛け、特にシーズン終了で買った時の段ボール箱に戻す前には必ず連続して「空焚き」を行ないストーブ内に灯油が殆ど残ってないような状態にしてから段ボール箱に戻し物置にしまうようにしていました。

こうして段ボール箱にしまったまま直近2年間使用しておらず、久し振りに今年(’21年)1月下旬使用再開しようとしたら、何故か燃焼芯の上げ下げツマミが全く動かず使用出来なかった。


【修理方針】

結露か何かで燃焼芯保持筒に錆(さび)でも発生して燃焼芯にススがこびり付いた時と同じように燃焼芯の動きが燃焼芯保持筒に引っ掛かる感じで動きが悪くなったか、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦(まさつ)が大きくなって上げ下げツマミの動きが制限されてしまったのかと考えました。

燃焼芯が燃焼芯保持筒に引っ掛からないようにするには「空焚き」を行い、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなっているなら潤滑性を回復させる必要が有ります。


【修理難易度】   ○容易   普通    やや難   かなり難

特に何らかの特別な知識が必要な訳でも無く、必要なのは単なる慣れだけです。


【修理必要工具等】

大プラス・ドライバー(十字ねじ回し)

プライヤー又はペンチ


灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイト

クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤、サラサラした油で代用可能な場合あり)


灯油

掃除機(先細ノズル、丸形ブラシノズル)

ストロー(折り曲げ蛇腹付き)


マッチ


【修理手順】

§1 カセット式給油タンクを取り外します。

カセット式給油タンクは給油しないで空のままにして置きます。


§2 燃焼筒を取り外します。

燃焼筒最外周筒はガラス筒で構成されていますので、強い衝撃でこのガラス部分が破損したりしないように保管します。


§3 ストーブ筐体(きょうたい)を取り外します。

大プラス・ドライバー(十字ねじ回し)で右下側面のネジ2個、左下側面のネジ2個を外します。

外したネジ4個は無くさない様に保管して置きます。

ストーブ筐体は正面に向かって手前側へ少し傾けながら上方へ持ち上げて取り外しますが、必ず先に
§1」と§2」を済ませて置く必要があります。


§4 内部に溜まっている埃(ほこり)を掃除機で吸い取ります。


先ず掃除機に先細ノズルを付けて埃を吸い取ります。

ストーブ底板を両手で持って、目の高さに持ち上げて埃がまだ残ってないか確認し、先細ノズルが入りそうも無い狭い所にまだ埃が残っている場合は先細ノズルにストローを差し込んで左手で吸い込みがストローの細さに集中するように先細ノズルとストローを保持しながら狭い所の埃を吸い取ります。

次に掃除機に丸形ブラシノズルを付けて吸い取りきれていない埃を吸い取ります。


§5 燃焼芯に空焚きの為の灯油を吸わせます。

灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛けます。

これで燃焼芯の摩擦が減って燃焼芯を動かせるようになったか、試しに燃焼芯上げ下げツマミを動かしてみますが、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かします。

残念ながらまだ燃焼芯上げ下げツマミを全く動かせませんでしたから、まだ燃焼芯の摩擦が大きいのか、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなっているなら潤滑性を回復させる必要が有るようでした。


§6 燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性を回復させます。

燃焼芯の上げ下げツマミの上下動を回転運動に変換してこの回転運動で燃焼芯を上げ下げする機構になっていますが、この回転軸の潤滑性が失われて全く燃焼芯が上げ下げ出来ないのかと思い、正面向いて底板左側を下にして底板右側を上にした状態で、試しに回転軸受け部分に「クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤)」を付属の極細ノズルを取り付けて錆び取り潤滑剤を吹き付けます。

これで燃焼芯の回転軸摩擦が減って燃焼芯を動かせるようになったか、試しに燃焼芯上げ下げツマミを動かしてみますが、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かします。

残念ながらまだ燃焼芯上げ下げツマミを完全な形で動かせませんでしたが、燃焼芯が少しだけ動き気味でしたから、まだ燃焼芯の摩擦が大きいのか、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなっているなら潤滑性を回復させる必要が有るようでした。

ここまでで一旦初日の作業を止め、後は翌日に持ち越す事としました。


§7 燃焼芯保持筒の外筒固定ナットを緩め、燃焼芯に空焚きの為の灯油を吸わせます。

燃焼芯の摩擦をもっと減らす方法が無いか考えて、燃焼芯を挟み込んでいる燃焼芯保持筒の外筒固定ナットを緩めたらどうかと思い立ち、プライヤー又はペンチで燃焼芯保持筒の外筒を固定しているナット3個を外す直前まで緩め、同外筒を少し浮かせたりグラグラ揺すったりして燃焼芯と固着していない事を確認しました。

燃焼芯保持筒の外筒固定ナットを緩めたままにして、以下の作業を進めます。

再び灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛けます。

これで燃焼芯の摩擦が減って燃焼芯を動かせるようになったか、試しに燃焼芯上げ下げツマミを動かしてみますが、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かします。

残念ながらまだ燃焼芯上げ下げツマミを完全な形で動かせませんでしたが、燃焼芯上げ下げツマミ操作に重さが感じられ何度かに1回の割りで大きく燃焼芯を上げ下げ出来たので、まだ燃焼芯の摩擦が大きいのか、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなっているなら潤滑性を回復させる必要が有るようでした。


§8 再度燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性を回復させます。

燃焼芯の上げ下げツマミの上下動を回転運動に変換してこの回転運動で燃焼芯を上げ下げする機構になっていますが、この回転軸の潤滑性が失われて燃焼芯の上げ下げが重く感じられるのかと思い、正面向いて底板左側を下にして底板右側を上にした状態で、再び回転軸受け部分に「クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤)」を付属の極細ノズルを取り付けて錆び取り潤滑剤を吹き付けます。

これで燃焼芯の回転軸摩擦が減って燃焼芯を動かせるようになったか、試しに燃焼芯上げ下げツマミを動かしてみますが、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かします。

残念ながらまだ燃焼芯上げ下げツマミ操作に重さが感じられ何度かに1回の割りで大きく燃焼芯を上げ下げ出来たが、燃焼芯上げ下げツマミを完全な形で動かせませんでしたが、まだ燃焼芯の摩擦が大きいのか、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなっているなら潤滑性を回復させる必要が有るようでした。


§9 何度かに1回の割りで大きく燃焼芯を上げ下げ出来た時を狙って空焚きします。

点火ツマミの操作で点火ランプもまだ正常に動作出来ていないので、電池をまだ装着せず電池による点火は行いませんが、代わりにマッチを使います。

上記「§8」の所で何度かに1回の割りで大きく燃焼芯を上げれて空焚き出来そうな状態を維持したまま、ストーブ筐体を元のように被せますがまだネジ止めせず、カセット式給油タンクは灯油を入れないまま元のように装着し、燃焼筒も元のように装着してから、マッチを擦ってマッチ棒に火が点いたら燃焼筒のツマミを持ち上げた隙間からマッチ棒の火を差し入れて燃焼芯に点火させてから、マッチ棒の火を吹き消します。

上記「§7」の所で吸わせた灯油が自然に燃え尽きるまでこのまま見守り放置しますが、空焚き着火してから暫くすると燃焼芯の上げ下げツマミが何故かスーッと独りでに上がって行きましたので、これでは空焚きが最後まで行えなくなるので慌てて燃焼芯の上げ下げツマミを指で強制的に押し下げて、そのまま空焚きが終わるまで何分間かは指を変えながら押し下げ続けました。

ここまでで2日目の作業を止め、後は翌日に持ち越す事としました。


§10 耐震自動消火装置が燃焼芯上げ下げツマミ動作に悪く作用してないか確認します。

上記「§9」の所で空焚き点火してから暫くすると燃焼芯の上げ下げツマミが何故かスーッと独りでに上がって行きましたので、この原因として耐震自動消火装置が燃焼芯上げ下げツマミ動作に悪く作用してないか確認します。

カセット式給油タンク、燃焼筒、ストーブ筐体を再び外し、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かしますが、この時に耐震自動消火装置の感震オモリ周りがちゃんとリセット動作しているか確認します。

どうやら耐震自動消火装置の感震オモリ周りがちゃんとリセット動作したりしなかったりしているようで、機構動作が一定していないように見受けられるので、機構動作部分一帯に「クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤)」を付属の極細ノズルを取り付けて錆び取り潤滑剤を吹き付けます。

これで燃焼芯の燃焼芯上げ下げツマミを正常に動かせるようになったか、試しに燃焼芯上げ下げツマミを動かしてみますが、カセット式給油タンクは装着しないでやる為にカセット式給油タンクを装着した時に押されるレバーを右手で押しながら左手で燃焼芯上げ下げツマミを動かします。

まだ燃焼芯上げ下げツマミ操作に重さは残っていましたが、漸く燃焼芯上げ下げツマミで燃焼芯の上げ下げを正常気味に出来るようになった感じなので、空焚きを行って燃焼芯の上げ下げツマミが再びスーッと独りでに上がって行くか確認を行います。

再び灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛けます。

再びストーブ筐体を元のように被せますがまだネジ止めせず、カセット式給油タンクは灯油を入れないまま元のように装着し、燃焼筒も元のように装着してから、マッチを擦ってマッチ棒に火が点いたら燃焼筒のツマミを持ち上げた隙間からマッチ棒の火を差し入れて燃焼芯に着火させてから、マッチ棒の火を吹き消します。

空焚きを行ってる途中に燃焼芯の上げ下げツマミが再びスーッと独りでに上がって行くという事はなかったので、耐震自動消火装置が燃焼芯上げ下げツマミ動作に悪く作用しなくなったように感じた。


§11 燃焼芯保持筒の外筒固定ナットを元のように締め付け、駄目押しの空焚きをします。

カセット式給油タンク、燃焼筒、ストーブ筐体を再び外します。

燃焼芯保持筒の外筒固定ナットを緩めたままにしてあったのを、同ナットを指先で締め付けられる所まで締め付けた後プライヤー又はペンチで燃焼芯保持筒の外筒を固定するナット3個を均等に締め付ける為に、右回りに少しずつ締めては次のナットへと移動しながらぐるぐるこれを繰り返して行って、締め付け終わったら以下の作業を進めます。

再び灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛けます。

再びストーブ筐体を元のように被せますがまだネジ止めせず、カセット式給油タンクは灯油を入れないまま元のように装着し、燃焼筒も元のように装着してから、マッチを擦ってマッチ棒に火が点いたら燃焼筒のツマミを持ち上げた隙間からマッチ棒の火を差し入れて燃焼芯に着火させてから、マッチ棒の火を吹き消します。

ここまでで3日目の作業を止め、後は翌日に持ち越す事としました。


§12 電池点火で空焚き出来るか試してみます。

カセット式給油タンク、燃焼筒、ストーブ筐体を再び外します。

再び灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛けます。

再びストーブ筐体を元のように被せますがまだネジ止めせず、カセット式給油タンクは灯油を入れないまま元のように装着し、燃焼筒も元のように装着してから、単三乾電池2個を所定の通りセットし、燃焼芯上げ下げツマミと共に点火ツマミも一緒に一番下まで押し下げて、そのまま燃焼芯に点火するまでグッと力一杯下に押し下げ続け、点火したら押し下げていた手を放します。

無事電池点火出来たので、ストーブ筐体を元のように大プラス・ドライバー(十字ねじ回し)でネジ止めして、取り合えず修理完了としました。


----  続く (請うご期待!) ----


あとがき


結露か何かで燃焼芯保持筒に錆でも発生して燃焼芯にススがこびり付いた時と同じように燃焼芯の動きが燃焼芯保持筒に引っ掛かる感じで動きが悪くなったとしたら、何度も灯油を少量(コップ1/10、20ml位)灯油吸い上げスポイト又は油注しスポイトで吸い上げて、燃焼芯の上から1周均等に灯油を振り掛ける事が燃焼芯の潤滑に好作用する事が期待されるし、燃焼芯の上げ下げツマミの機構部分で潤滑性が損なわれ摩擦が大きくなって上げ下げツマミの動きが制限されてしまったとしたら、「クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤)」の使用で各機構部分の潤滑性回復に好作用する事が期待されると考えました。

併せて空焚きの繰り返しや今回のように次のステップに進むのに時間を置いて翌日に持ち越すのは「クレ CRC 5−56(錆び取り潤滑剤)」で錆等の原因物質を溶解させる時間を稼ぐのに役立ったように思います。


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