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ワウフラッター音    v6.00 (2013/11/13)


各社 音が震えたように聞こえる/ワウフラッター音

【概要】

「『カセット・テープ』のテープに塗布されている磁性粉末がテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸にこびり付く事が原因で、テープとこれら部品との摩擦が増大し、音が震えたように聞こえるようになってしまった」ことからの復元
 

【症状】

長年の使用により「カセット・テープ」のテープに塗布されている磁性粉末がテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸に少しずつこびり付く事が積み重なって行き、テープとこれら部品との摩擦が段段増大し、終いにはある時から震えたような音(「ワウ・フラッター音」と言う)が聞こえるようになってしまった。
   澄んだ楽器音ほどスッキリしない何か震えたような感じに聞こえ易い症状となります。
    カセット挿入蓋を開けてカセット・テープを挿入する時に、カセット・テープのテープが当たる側に配置されているテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸に茶色いものがこびり付いているのが確認出来ます。]

 

【修理方針】

テープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸にこびり付いた茶色いもの(磁性粉末)を取り除く為に、「再生」使用頻度に応じて1年に1回とか定期的に「乾式クリーニング・カセット」を挿入して「PLAY(再生)」ボタンを押してクリーニングしてやるのが、「ワウ・フラッター音」トラブルを避けるコツでした。
    [テープレコーダを購入してから「ワウ・フラッター音」トラブルになるまで1度もクリーニングした事が無いという場合は、磁性粉末が強固にこびり付いている可能性があり、「乾式クリーニング・カセット」でのクリーニング程度では「ワウ・フラッター音」トラブルを軽減出来ても完全には無くせない可能性が有ります。
    こうなると「湿式クリーニング・カセット」を使ったり、綿棒にアルコールを染ませてテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸にこびり付いている磁性粉末を少しずつ拭き取る作業が必要となります。]

兎に角、こびり付いた「磁性粉末」の量を減らさなければ「ワウ・フラッター音」トラブルを解消する事が出来ませんが、多少こびり付きが残っていても「ワウ・フラッター音」トラブルを解消出来るので、取敢えず「乾式クリーニング・カセット」でやってみて、まだ「ワウ・フラッター音」トラブルが残っていたら「湿式クリーニング・カセット」を使ったり、綿棒にエチル・アルコールを染ませて拭き取る事にします。
 

【修理難易度】   ○容易   普通   やや難   かなり難

特に何らかの特別な知識が必要な訳でも無く、必要なのは単なる慣れだけです。
 

【修理必要工具等】

「乾式クリーニング・カセット」又は「湿式クリーニング・カセット」(「乾式クリーニング・カセット」でも、文房具として売られている「スポイト」にエチル・アルコール1回0.1cc(ml)を一旦吸い込ませてからテープに移して吸い込ませれば「湿式クリーニング・カセット」として使用可)

「エチル・アルコール」(消毒用エタノール、応急措置的にはメガネ(カメラ)レンズ・クリーニング液などで代用可)

「綿棒」(綿棒の軸がプラスティック製のもの、軸が紙製だとエチル・アルコールが軸にも吸い込まれてしまいエチル・アルコールが大量に必要となる)
 

【修理手順】

(1) カセット挿入蓋を開けてカセット・テープを挿入する時に、カセット・テープのテープが当たる側に配置されているテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸に茶色いものがこびり付いているのを確認します。
      [初期の頃の手のひらサイズのハンディ型テープ・レコーダーでは、カセット挿入蓋は180度(゚)開けるタイプだったのでこの確認もし易く、エチル・アルコールを染ませた綿棒を使って拭き取り易い構造になっていました。
       最近のものは、カセット挿入蓋が30度(゚)ぐらいしか開かないのでこの確認もし辛く、エチル・アルコールを染ませた綿棒を使っての拭き取りもし辛い構造になってしまいました。]

(2) 「乾式クリーニング・カセット」又は「湿式クリーニング・カセット」があれば、それぞれの取扱説明書の注意書きを呼んだ上で、「乾式クリーニング・カセット」ならそのままカセット挿入蓋を開けて挿入し、「湿式クリーニング・カセット」なら付属クリーニング液をテープ部分に染みこませてからカセット挿入蓋を開けて挿入しますが、挿入したら直ぐ「PLAY(再生)」ボタンを押します。
      [「クリーニング・カセット」が回ると、こびり付いた磁性粉末をテープが拭き取りながら数十秒回って止まります。
       止まったら直ぐ「REWIND(巻き戻し)」ボタンでテープを巻き戻して、又再び直ぐ「PLAY(再生)」ボタンを押します。

       このクリーニング・カセットでの「巻き戻しては直ぐ再生」を数回繰り返してから、録音済みテープに差し替えて音を聞き「ワウ・フラッター音」トラブルが解消されたか確認します。

(3) もしもまだ「ワウ・フラッター音」トラブルが解消されていなければ、(2)を3セットぐらい繰り返してみてから、録音済みテープに差し替えて音を聞き「ワウ・フラッター音」トラブルが解消されたか確認します。

(4) (3)をやってもまだ尚「ワウ・フラッター音」トラブルが解消されないほど磁性粉末がこびり付いたままなら、エチル・アルコールを染ませた綿棒を使っての拭き取りを行います。
      [カセット挿入蓋を開けて、カセット・テープのテープが当たる側に配置されているテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸に茶色いものがどのくらいこびり付いているのか確認します。
       テープ・ヘッドは、テープが当たるツルツルした部分に磁性粉末がこびり付くと、テープの滑りが悪くなって「ワウ・フラッター音」トラブルの原因となりますので、テープが当たる面を拭き取ります。
       テープは、テープ駆動軸とプーリーの間に挟まれて一定速度で送られるようになっていますが、テープ駆動軸に磁性粉末がこびり付くと、テープ送りが一定速度になり辛く、プーリーのゴム表面に磁性粉末がこびり付くと、テープをしっかりテープ駆動軸に密着させられず、テープ送りが一定速度とならず「ワウ・フラッター音」トラブルの原因となりますので、テープが当たる面を拭き取ります。]

 

―――――  続く (請うご期待!) ―――――
 

あとがき

「ワウ・フラッター音」トラブルのラジカセで、「乾式クリーニング・カセット」3回再生を2セット繰り返してやると「ワウ・フラッター音」トラブルがかなり改善されましたが、まだ気になったのでテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸に茶色いものがどのくらいこびり付いているのか確認した後、綿棒にエチル・アルコールを染ませてテープ・ヘッドやプーリーやテープ駆動軸のテープが当たる面を拭き取りました。

綿棒で拭き取ってもまだ多少磁性粉末がこびり付いたままですが、「ワウ・フラッター音」トラブルはほぼ気にならないレベルまで改善したので、取敢えずこのまま様子見に。

カセット挿入蓋が30度(゚)ぐらいしか開かない機種だったので、綿棒での拭き取りはかなりやり辛く、どうしても拭き残しが出てしまいましたが、電気知識に明るく腕に自信がある人は完全オーバーホール(分解掃除)で障害物無く綿棒での拭き取りに万全を期す事が出来るようになります。



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