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ACアダプター不良    v1.01 (2002/06/01)


任天堂 スーパーファミコン他 のACアダプター不良

【概要】

「拳骨(げんこつ)部分から出ているDC(直流)出力ケーブルの根元部分の断線」からの復元(2件)


【症状】

拳骨(げんこつ)部分から出ているDC出力ケーブルの根元部分のビニル外皮がはだけてしまった後、そのまま使用し続けている内にシールド(外側網線)部分が断線してしまいゲーム機本体に電源供給が出来なくなってしまった。(1件目)

DC出力ケーブルに外見上、ビニル外皮がはだけるような異常は見られないが、拳骨(げんこつ)部分から出ているDC出力ケーブルの根元部分に中の心線部分が切り離されたようにフニャフニャ感が感じられ、ゲーム機本体に電源供給が出来なくなってしまった。(2件目)



【他社ACアダプターでの代用その他】

任天堂ACアダプター「HVC-002」は、同社のファミコン、スーパーファミコン、バーチャルボーイ専用と一応謳(うた)われています。

AC(交流)アダプターは、任天堂社に限らず大手電機メーカーの場合でも通常専門メーカーからOEM供給を受けるので、ブランド(商標、ハウスマーク)や出力電圧・出力電流等の仕様を指定して納品させています。

従って、一般的にブランドだけが違っているだけでDCコネクタ極性その他の仕様・外観・製造メーカー共全く同じというケースも有り得ます。

このような場合はそのACアダプターで代用可能ですが、一般的には販売後一定期間の無料保証サービス等の関係で純正ACアダプター以外は使わないで下さいと謳(うた)われています。

通常、拳骨型ACアダプターはトランスと両波整流ダイオードに電解コンデンサーだけというシンプルな構成なので、AC側電源電圧やDC側負荷容量の変化によってDC出力電圧が変動する特性を持ち、そのようなACアダプターでも使えるような本体製品に設計されていますので、出力電圧(DC10V)・出力電流(850mA)・DCコネクタ極性(外側+/中央−)・DCコネクタ寸法等が同一又は近似していれば、電話器用のACアダプター等でも代用出来る例が有り、筆者の実験では三洋の電話器用(DC10.5V、600mA)やシャープの電話器用(DC9.5V、650mA)で代用させて問題は起きませんでしたが、電気的知識の有る人に相談してからにして下さい。

(注)DCコネクタ極性は必ず一致してないといけませんが、出力電圧・出力電流値は2割位差が有っても短時間なら大抵代用出来る筈ですが、但し代用した結果、何らかの問題が発生したとしても当方では責任は負いかねますので、ご承知置き下さい。


【修理方針】

拳骨部分を分解して、DC出力ケーブルの断線部分を切り詰めてハンダ付けし直してやります。


【修理難易度】   容易   普通    やや難   ○かなり難

ハンダ付け経験とDCコネクタ極性知識等が必要。


【修理必要工具等】

ハンダごて、  ヤニ入りハンダ(少々)、   テスター(回路計)

特殊ネジ頭専用ネジ回し(超先細ラジオペンチでも可)

ニッパー(絶縁被覆はがし用)、  ペンチ(プライヤーでも可)

剥離剤(アセトン>マニキュアはがし液>エチルアルコール等でも可)

簡易スポイト(剥離剤注入用、注射器可、細いストロー等をうまく使えればそれでも可)

穴開けドリル刃及び座繰りドリル刃(2Φ、拳骨部分からのDC出力ケーブル根元部分にある保護スリーブの中心穴拡大用、手に入らなければ保護スリーブを使わないで絶縁ビニルテープでも巻き付けても可)   


【修理手順】

製造された時期によって、拳骨部分がネジ止めタイプではなく接着剤で固着させてしまうタイプのものや、ネジ止めしているものでもネジ部に接着剤を流し込んでネジが回らないようにしているものが有ります。

使用しているネジも特殊なネジ頭で、修理させたくないという任天堂社の意図が見受けられます。

DC出力ケーブルは固くて柔軟性が無く、曲げに耐久力のあまり無いものを使用しているので、ゲームを止めて片付ける時にDC出力ケーブルを拳骨部分に巻き付けるような習慣が有ると、本件故障のような根元部分の断線故障に繋がり易くなります。

この根元部分に当たる保護スリーブとDC出力ケーブルの隙間にもわざわざ接着剤を流し込んで固着さていますので、二重三重に徹底して修理させないつもりらしく、使い捨てによる買い換えねらいの政策を採っているとしか思えません。

筆者の知人にも根元断線故障でACアダプターを何個も買い換えていた人がいました。


根元部分の断線故障は本来なら短時間で修理出来てしまう内容ですが、以上のとおり接着剤を剥離(はくり)させながらの作業となるので接着剤がなかなか剥離しないと思いの他時間が掛かってしまいます。

そこで、修理は接着剤の使用量が比較的少ないであろうネジ止めタイプのものだけにしておいた方が良いかも知れません。



―― 続く(増補改訂に乞うご期待) ――



【あとがき】

筆者が30年前に買ったソニー製テープレコーダーの付属ACアダプターは、ネジ止めしないで接着剤固着タイプですがDC出力ケーブルや保護スリーブは軟質素材(ゴム、軟質ビニル)を使用している為現在まで一度の故障も無く使えています。

筆者なら、自社で修理する気も無く使い捨てさせて買い換えさせるような政策を採っている会社の製品は買う気になりませんが、はて皆様は・・・?


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制作・著作: トニックス株式会社

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