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MSDOS版勘定奉行    v1.00 (2004/08/03)


MS−DOS版財務会計ソフト「勘定奉行」の徹底使い倒し術

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参照: トニックス トップ>よくある質問FAQ> )


本 文

オービックビジネスコンサルタント社から出されたMS−DOS版財務会計ソフト「勘定奉行」は、対応機種別に分けると「NEC PC−9800シリーズ対応版」(NEC PC−9821シリーズ、EPSON社製NEC互換機も使用可)、「富士通FMRシリーズ対応版」、「DOS/V対応版」(IBM−PC/AT互換機用)の3種類が有りますが、それぞれにおいて更にシステム構成で分けると基本構成の「Aシステム」、分析処理機能を追加した「Bシステム」、分散処理機能を追加した「Superシステム」の3種類が有り、現行Windows版「勘定奉行」へ繋がる原点ソフトでした。


MS−DOS時代にはパソコン(PC)自体のマシン・スペックは今と比べればそれ程高く有りませんでしたから、マシン負荷の掛かるグラフィック・ソフトやデータベース(DB)ソフト、財務会計ソフト等は画面表示に時間がものすごく掛かり、為に反応の遅さにかなりのイライラものでした。

しかし現在のWindowsマシンでかってのMS−DOSアプリケーション・ソフトを動かす分には、あの時の遅さは何だったのかと言うほど表示も速く快適に反応してくれるようになります。

一般的にアプリケーション・ソフトは製造開始からバージョンアップを重ねる毎に機能拡張されプログラム自体が肥大化しPCの反応も重く(処理に時間が掛かり表示が遅くなる)なって行きますので、PC側に変化がなければ新しいバージョンになる程重いソフト故の反応の鈍さでイライラすることになりますが、マシンスペックが向上したPCで動かせばサクサク動いてくれ、機能的な部分で不満が無ければ古いソフトでも快適に使えるようになります。

図や表を貼り付ける必要も無い簡単な文書作成印刷にはMS−DOS版ワープロ・ソフトでも間に合うように、オーソドックスな仕訳帳・総勘定元帳作成印刷にはMS−DOS版財務会計ソフトでも不都合を感じないように使いこなす事が可能です。


ここではMS−DOS版財務会計ソフト「勘定奉行」を徹底的に使い倒す為に、より高速・快適に動かすノウハウと、税法等の法律改正の度にソフトのバージョンアップをしなくても良いような使い方の工夫等に触れています。

筆者が入手したMS−DOS版「勘定奉行」は、3%消費税当時に消費税対応の「NEC PC−9800シリーズ対応版」の「Aシステム」仕様品で、以下はそれの徹底使い倒し術として記していきますが、他対応版でも一部を除いて応用出来ます。


目 次

【 財務会計ソフト MS−DOS版とWindows版の比較('04/08/03) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」が要求するマシン・スペック('04/08/03) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の処理スペック('04/08/03) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の消費税項目('04/08/03) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の入力作業の効率化ノウハウ(予告) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の法律改正でもバージョンアップしないで済ませる使い方(予告) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の消費税法対応の使い方ノウハウ(予告) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の期初・期中・決算処理と税務申告までやれる使い方(予告) 】



《 NEC PC−9800互換機 》

NEC機(PC-9801シリーズ/PC-9821シリーズ)、EPSON機の一部が有ります。

【 MS−DOS版「勘定奉行」のインストール('04/08/03) 】

【 外部増設HDDのMS−DOS版「勘定奉行」のリサイクル('04/08/03) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」の高速化ノウハウ(予告) 】

【 MS−DOS版「勘定奉行」のWindows−OS下での使い方(予告) 】



《 IBM−PC/AT互換機 》

Windows 95発売以降の各社パソコンは、NEC機の一部を除いてIBM−PC/AT互換機(DOS/V機)と考えて良い。



財務会計ソフト MS−DOS版とWindows版の比較('04/08/03)

一般的にMS−DOS版財務会計ソフトは、モード選択画面から必要な入力モード等を選択して、選んだ入力画面に移り矢印キーで選択/入力項目欄を移動選択しながら選択指定又は直接データ入力等をして行くような作りになっていて、直接データ入力では日付・金額等の数値欄入力では自動的に半角文字入力に、社名・科目名登録等や伝票の摘要欄入力等では自動的に日本語変換モードの全角文字入力に切り替わるように作られています。

又MS−DOSアプリケーション・ソフトはWindowsアプリケーション・ソフト等と比べれば、プログラム・サイズは非常に小さくその分非常に軽く動いてくれますが、財務会計ソフトともなるとデータベース(DB)機能を有する為、内臓させたDBエンジン性能によってはマシン・スペック的にMS−DOSアプリにしてはハイエンド・マシンを使わないと元帳呼び出し画面表示等が遅くてイライラする事が有りますが、WindowsマシンをMS−DOSで使う分には十分過ぎるほどのハイエンド・マシンと言え、かっては大企業でしか導入されていなかった大型コンピュータによる財務会計専用マシンに劣らない快適さで動かせるようになります。

MS−DOSにはWindowsのようなクリップボード機能(複写/貼付け)を有していませんし、財務会計ソフト側でもそういう機能を持ち合わせていませんので、同じ内容を何度も手入力しなければならない場面がしばしば出て来ますが、その代わりとして伝票コピー/修正活用機能や良く使う摘要文や取引先名等は登録すればコード指定して呼び出し/修正活用出来るような工夫がなされていたり、自動連想機能でよく使われる組み合わせを登録すれば入力内容からの連想で自動呼び出し/修正活用出来る等入力手間を省く工夫がなされていたりします。


一方、Windows版財務会計ソフトの方はと言うとマイクロソフト社推奨のソフトメーカー各社間で統一された操作法が維持されるような画面構成の作り方が重視された為、メニューバー上の各メニューから素早く目的の選択/入力画面へ移動出来、選択/入力項目欄はプル・ダウン・メニューで選択指定或いは直接入力させるような作りになっています。

又通常、選択/入力項目欄の移動は「TAB」キー操作か直接マウス・ポインタを目指す欄へ移動させて左クリックで欄選択確定させる必要が出て来ますが、MS−DOS版財務会計ソフトの時のような矢印キー操作のみで素早く移動選択確定出来ない場合が有ります。

Windows側でクリップボード機能を有しているので、同じ内容を何度も手入力しなければならない場面でもそれを活用出来ますが、選択/入力内容はプル・ダウン・メニューで登録しておくような作りが一般的なせいか、良く使う摘要文や取引先名等は登録すればコード指定して呼び出し出来るような工夫がなされていなかったり、自動連想機能でよく使われる組み合わせを登録しておいて入力内容からの連想で自動呼出しによる入力手間を省く工夫等もなされていなかったりします。


                                     
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MS−DOS版「勘定奉行」が要求するマシン・スペック('04/08/03)

(1) CPUは80386以上。
    (実用上は80486SXでRAM−DISK運用位のスペックが無いと、表示が遅すぎてイライラしますがWindows 95が動かせるマシンなら十分と言えます。)

(2) 基本メモリーに640KB、ユーザーメモリーに430KB以上必要。
    (表示を速くする為実用上はデータエリアをRAM−DISK運用したいので、RAM増設してでも3.6MB以上は欲しいところですが、Windows 95が動かせるマシンなら8MB以上有るので十分と言えます。)

(3) プリンタは当時の主流だったドット・インパクト・プリンタ(例えばNEC社製PC−PR201シリーズ等の漢字プリンタ)による連続用紙印刷。
    (現在のWindowsに見られるようなプリンタ・ドライバをOS側に持たせるのではなく、MS−DOSの時代ではアプリケーション・ソフト側にプリンタ・ドライバが持たされていたのでこの当時にサポートされていた漢字プリンタ機種でないと使えない可能性が有ります。)

(4) HDD(ハード・ディスク・ドライブ)必須。
    (プログラム容量が「Aシステム」で13MB、「Bシステム」で17MB、「Supeシステム」で19MBな上、データ容量が1期〔1年〕2MB以上となるので、HDDにインストールして使用する必要が有り、OSはHDDをサポートしているバージョンに制約されます。)

(5) 日本語変換システムは「NEC PC−9800シリーズ対応版」のみ「VJE−β(Ver1.20)」が標準添付されていますが、使うOS上で動作可能な日本語変換システムが必要。
    (日本語変換システムはMS−DOS時代では「FEP」と呼んでいたものですが、ちなみにWindowsの時代では「IME」と呼ばれるようになったものです。)


                                     
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MS−DOS版「勘定奉行」の処理スペック('04/08/03)

データ領域(管理会社数)     最大9,999領域(会社)
総勘定科目数           最大500科目
総勘定科目名           全角10文字
総勘定科目コード         3桁、4桁のフリーコード
                   (3桁OBCコードとして一般的なものは登録済み)
                   ※期中変更可能
部門数               最大9,999件
部門名               全角10文字
部門コード             1桁〜4桁のフリーコード
補助科目数            1勘定科目あたり最大9,999件
補助科目名            全角10文字
補助科目コード          1桁〜4桁のフリーコード
部門グループ数          最大9,999グループ
固定摘要数             999件
摘要文字数             全角15文字
伝票番号              6桁
仕訳件数              無制限(HDDの空き容量まで)
自動仕訳件数           無制限(HDDの空き容量まで)
仕訳伝票行数           28行
金額(仕訳別)           −100億〜1,000億(11桁)未満
金額(科目数)           −1,000億〜1兆(12桁)未満
入力方法              OBC7行伝票入力
                    コクヨ式7行伝票入力
                    仕訳帳入力
                    現金出納帳入力
                    預金出納長入力
                    元帳入力
汎用データ受入           テキスト形式仕訳データ
DBエンジン             Btrieve


                                     
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MS−DOS版「勘定奉行」の消費税項目('04/08/03)

計算方法               原則課税・簡易課税
控除方法               個別対応・一括比例配分方式
業種                  卸売業・小売業・製造業等・サービス業等
積上計算                 しない・する
消費税処理              税込自動計算・税抜自動計算・税抜別段入力
                      (科目毎、仕訳毎に変更が可能)
                      ※税込・税抜自動計算で処理した場合仮受・仮払消費税に自動振替されます。


                                     
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MS−DOS版「勘定奉行」のインストール('04/08/03)

HDD(ハード・ディスク・ドライブ)へのインストールは6枚(プログラム・ディスク1〜プログラム・ディスク6)に分割圧縮記録(*.lzhファイル)されたFD(フロッピー・ディスク)から行います。

吉崎栄泰氏制作の圧縮解凍ソフト「LHA」(フリーウェア)と共にFDに収められていますから、通常インストール作業はこの「LHA」を使って解凍したい場所(例えば「C」ドライブの「MSDOS_AP」ディレクトリ下の「TOP」ディレクトリ内に解凍するとか)を指定して行います。


「勘定奉行」を入手した当時は、NEC社製PC−9800シリーズパソコンも3.5”FDが主流になるかと言う頃で、まだまだ5”FD機種も売られていましたから、「勘定奉行」も「3.5”FDセット」か「5”FDセット」かを指定して買う必要が有りましたが、もしもFDメディア・サイズが一致してない時はPC外部にFDD(フロッピー・ディスク・ドライブ)を拡張してやる必要が出て来ます。

又、HDDもPCに内臓して販売されている機種や、オプション扱いで内部増設が必要な機種や、内部増設するスペースすら確保されてなくて外部増設する必要が有る機種等が並存販売されており、HDDを接続するHDD−I/F(ハード・ディスク・インターフェース)もSASI(「サシ」と読む)規格、SCSI(「スカジー」と読む)規格、IDE規格が並存している時代でした。
(PC−9800シリーズパソコンにおいてHDD標準搭載タイプは、HDDの大容量化と共に次第にHDD−I/FにIDE規格が採用されて行きました。)


インストール手順は

(1) HDDが正常に接続された状態で、各ドライブ(HDD、FDD等)に勘定奉行を使う時の実際の使用状態にドライブ番号が割当られるようにMS−DOS(WindowsのMS−DOSモード起動も可)を起動。
   (PC−9800シリーズのようにドライブ番号割当が固定されておらず、OS起動ドライブが常にAドライブに割り当てられるようなPCの場合は特に注意します。)

(2) インストール先の「HDDドライブ番号」(例えばAドライブの「A」)と必要が有ればその下の「ディレクトリ」(Windowsでいう「フォルダ」で例えば「MSDOS_AP」)名も決めて置きます。
    (解凍先のディレクトリがまだ作られていない場合は予め作っておきます。)

(3) FD(プログラム・ディスク1)内の圧縮解凍ソフト「LHA」で、解凍先指定と共にディレクトリ展開付き解凍をします。
    (例えばHDDが「A」ドライブ、解凍先ディレクトリが「MSDOS_AP」ディレクトリ下の「TOP」ディレクトリ、FDDが「B」ドライブとすると、LHA起動コマンドはMS−DOSプロンプト〔A:>〕に続けて以下のように入力して解凍します。

     A:>B:¥LHA x TOPZ301.LZH A:¥MSDOS_AP¥TOP¥

    )

(4) 指示に従ってプログラム・ディスク1から2、3、・・・、6とFDを差し替えながら解凍を進めます。
    (こうして解凍しますと、例えば「TOP」ディレクトリ下に幾つかのファイルと幾つかのディレクトリが展開復元されます。)

(5) 解凍後、解凍先ディレクトリに移動して「勘定奉行」を初起動。
    (例えばMS−DOSプロンプト〔A:>〕に続けて以下のように入力して「勘定奉行起動バッチファイル〔”TOPA.BAT”〕」を起動します。

     A:>CD MSDOS_AP
     A:>CD TOP
     A:>TOPA

     OS起動時に使われる”CONFIG.SYS”ファイルで「FILES」指定が少なすぎるとエラー表示して起動しませんので、こういう場合は「FILES=30」位に訂正してから、再度OS起動からやり直します。
     OS起動時にメニューソフト等が自動的に立ち上がったり、”CONFIG.SYS”ファイルで「BUFFERS」指定が多すぎると、ユーザーメモリーが430KB以下になってしまいユーザーメモリー不足エラーで起動しませんので、「BUFFERS=10」位に訂正したり、「勘定奉行」を使う時だけはメニューソフトが自動的に立ち上がらないように設定したりしてから、再度OS起動からやり直します。)

(6) データファイルを置くディレクトリ等を指定するよう入力を促されますから、ドライブ番号やディレクトリ名を入力します。
    (ここで入力したドライブ番号やディレクトリ名はHDDに保存され「勘定奉行起動バッチファイル〔”TOPA.BAT”〕」や「環境設定ファイル〔”TOPA.PIF”〕」等の自動作成で使われ、勘定奉行プログラムファイル・アクセスの時に例えば「A:¥MSDOS_AP¥TOP¥*.EXE」の「A:¥MSDOS_AP¥TOP¥」を付加指定するように絶対参照用として使用されることになります。
     PC−9800シリーズのようにOS起動ドライブが常にAドライブに割り当てられるようなPCの場合、HDDからのOS起動例えば「MS−DOSver3.3D」を前提としてそのHDDにインストールする時に「A」と入力指定しますが、一時的にMS−DOSバージョンの異なるFDを使って例えば「MS−DOSver6.2」で起動し直した場合にはHDDはAドライブ以外例えばCドライブが割り当てられていますから、「MS−DOSver6.2」FDによるOS起動のままでAドライブインストールした「勘定奉行起動バッチファイル(”TOPA.BAT”)」でプログラムファイル・アクセスしようとする時は常にインストール時に登録した「A」のAドライブ内でしか探しませんので、勘定奉行は「ファイル不存在エラーで起動しない」ことになります。
     このようなOSの使い分けが必要となるケースは、MS−DOSの古いバージョンでしかサポートされてないアプリケーション・ソフトの為等で、HDDのインストール済みOSをMS−DOSの最新バージョンで上書きバージョン・アップ出来ない事情がある等で発生します。
     こういった場合でも同一HDD内に「ディレクトリ」〔Windowsでいう「フォルダ」〕を変えて、例えば「TOP」ディレクトリに「MS−DOSver3.3D」用の「A」指定インストールと「TOP6_2」ディレクトリに「MS−DOSver6.2」用の「C」指定インストールという風に2組の勘定奉行をインストールさせればそれぞれで使い分けが可能となります。)

(7) 「登録番号」の入力も促されますから、FDパックケースに貼られているシールに記された登録番号を入力します。
    (ここで入力した登録番号はHDDに保存され、勘定奉行画面上で常に表示していて、メーカーへの問い合わせ時に必要とされています。)


                                     
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外部増設HDDのMS−DOS版「勘定奉行」のリサイクル('04/08/03)

MS−DOS時代の初期の頃はHDDを内部に標準搭載しないでパソコン(PC)が販売されて来ましたし、HDD内臓モデル需要が増加した後もHDDはオプション扱いとして価格引き下げしたモデルが併売し続けられていましたから、そういうHDD未搭載機を買ってしまった後外部にHDDを増設してそれに「勘定奉行」をインストールした場合とか、HDD搭載機を買ったがHDD容量が不足した為、その後外部にHDDを増設して外部HDDに「勘定奉行」をインストールした場合とかで、結果的に「勘定奉行」をインストールした外部増設HDDが保管棚に置かれているのでリサイクル(リユース、再活用)するにはどうしたら良いかという事についてここでは触れています。

外部増設HDDにインストールされている「勘定奉行」プログラムはそれがインストールされた状態の時の環境(ドライブ番号割当等)で設定されていますから、組み合わせるPCが変わってもそのドライブ番号割当等の環境を再現しないと動かせません。


§ HDD未搭載機に外部増設していたHDDの場合

通常、外部増設HDDが初めてのHDDとなっていた訳ですから、このHDD内にはMS−DOS起動用システム・ファイル(”COMMAND.COM”、”MSDOS.SYS”)と起動設定ファイル(”CONFIG.SYS”、”AUTOEXEC.BAT”)がコピーされていて、このHDDがOS起動ドライブつまりAドライブとして使われていた筈です。
(稀な例として、HDD未搭載機に2つ以上の外部HDDを増設していて、起動ドライブとならない2つ目以降のHDDに「勘定奉行」がインストールされていたというようなケースが有り得ますが、そのような場合は次項の「2つ目以降として外部増設していたHDDの場合」を参照。)

従ってこのHDDにインストールされている「勘定奉行」の「勘定奉行起動バッチファイル〔”TOPA.BAT”〕」や「環境設定ファイル〔”TOPA.PIF”〕」等はドライブ番号が「A」で設定されている筈ですから、このHDDがAドライブとして起動出来た時にしか「勘定奉行」を動かせない事になります。


新たなHDD未搭載機に1台のみのHDDとして接続して使用する場合は、PCのマシン・スペックの違いは別にして環境的には同一視出来ますから、以前そのままに問題無く動かせます。


新たなHDD未搭載機に2台以上のHDDを接続するが2つ目以降のHDDとして接続して使用する場合は、このままでは「勘定奉行」を動かせませんが、「勘定奉行」を動かしたい時だけ1つ目(OS起動ドライブ)になるようにSCSI−ID等を設定してやってからOS起動するようにすれば動かせます。
(SCSI−HDDは外部HDD本体にSCSI−ID設定用スイッチが有り、SCSI−IDで一番若い番号を設定したHDDが起動ドライブとして動作します。
 例えば通常は「MS−DOSver6.2」をインストールしたHDDのSCSI−IDを「1」に設定し、「MS−DOSver3.3Dと勘定奉行」をインストールしたHDDのSCSI−IDを「2」に設定して「MS−DOSver6.2」が起動するように使用するが、「勘定奉行」を動かしたい時だけ一時的にSCSI−IDを入れ替えて設定してOS起動すると「MS−DOSver3.3D」が起動し「勘定奉行」が動かせるようになります。)


HDD内臓機(Windowsマシンも含む)に外部増設して使用する場合は、HDDの優先順位が内臓HDDの次に外部HDDとなっているので、内臓HDDを切り離し設定しない限り内臓HDDが起動ドライブとなって「勘定奉行」を動かせませんから、「勘定奉行」を使う時だけ一時的に内臓HDDを切り離して置くようにします。
(内臓HDDを切り離し設定するには、「『HELP』キーを押しながらPC電源スイッチON」するか又は「『HELP』キーを押しながら『リセット』スイッチを押す」ようにすると、「メモリー・スイッチ設定画面」が呼び出されてその画面上から切り離し設定が出来ます。
 例えば通常は「MS−DOSver6.2〔又はWindows 95〕」をインストールした内臓HDDを起動ドライブとして使うが、「勘定奉行」を使いたい時だけ一時的に内臓HDDを切り離し設定して外部HDDにインストールされているOSで起動し「勘定奉行」を動かせるようにしてやろうというものです。)


HDD内臓機(Windowsマシンも含む)に外部増設して使用する場合のもう1つの方法は、PC電源ON後の「SCSI−I/Fイニシャライジング」表示後に「SCSI−IDチェック」表示中に「ESC」キーを押し続けてビープ音が鳴ったら離すと「起動ドライブ選択のメニュー画面」プログラムが起動しますのでそのメニュー画面からBドライブに割り当てられた外部HDDの例えばMS−DOSver3.3D等を選択すれば「勘定奉行」が動かせるようになります。
(NEC PC−9800互換機は、「SCSI−IDチェック」表示中に「ESC」キーを押し続けてビープ音が鳴ったら離すと「起動ドライブ選択のメニュー画面」プログラムが起動するよう作られており、ここで選択したドライブを起動ドライブとして起動出来るようになっています。
 この方法を使えば、内臓HDDを切り離し設定しなくても必要な時に外部HDDを起動ドライブとして使う事が出来、この選択状態を保存指定する事も出来ます。
 例えば内臓HDDに「Windows 95」がインストールされており、外部HDDに「MS−DOSver3.3D」と「勘定奉行」がインストールされているような場合、通常は何もしないでそのまま内臓HDDのWin95を起動するが、勘定奉行を使いたい時だけ上述の「起動ドライブ選択画面」を呼び出す操作をして、外部HDDのMS−DOSver3.3Dを選択起動させて勘定奉行を動かせるようにします。
 この外部HDDを起動ドライブとする選択状態を「起動ドライブ選択画面」上から保存指定すると、外部HDDにそれが保存され、OS起動動作過程でそのような指定がされてないか常にチェックしてからOS起動するようになっていますから、それ以後は何もしないでも内臓HDDに代わって常に外部HDDが起動ドライブとして扱われる事になりますので、今度は内臓HDDを起動ドライブとして使いたい時に「起動ドライブ選択画面」を呼び出す操作をしてやるか外部HDDの接続ケーブルを外すか等をする必要が出て来ます。)



§ 2つ目以降として外部増設していたHDDの場合

HDD未搭載機に2台以上の外部HDDを増設していて、起動ドライブとならない2つ目以降のHDDに「勘定奉行」がインストールされていたとか、HDD搭載機を買ったがHDD容量が不足した為その後外部にHDDを増設してその外部HDDに「勘定奉行」をインストールした場合とかで、PCに内外合わせて2台以上のHDDが接続されていたが1つ目のOS起動HDDではなく、2つ目以降のHDDに「勘定奉行」がインストールされて動かしていたというようなケースです。

1台のHDDが複数の領域に分割使用つまり複数ドライブとしてドライブ番号も複数割当られているような使い方がされるのも珍しい事では有りませんので、「勘定奉行」がインストールされているディレクトリの「勘定奉行起動バッチファイル〔”TOPA.BAT”〕」や「環境設定ファイル〔”TOPA.PIF”〕」等はドライブ番号が幾つで登録されているか分からないと、そのドライブ番号と同じ割当状態を再現するのが困難となります。
(通常NEC版のプリインストールWindowsはHDDを2分割する使い方がされていますので、内臓HDDのドライブ番号は「A」「B」が割り当てられます。
 MS−DOS時代にHDD標準搭載モデルとして売られたものやオプション扱いモデルだった為に後からHDDを増設したとかいう場合でも、ユーザーがHDDを複数領域に分割使用する例は珍しいことでは有りませんでした。)


「勘定奉行起動バッチファイル〔”TOPA.BAT”〕」や「環境設定ファイル〔”TOPA.PIF”〕」等はドライブ番号が幾つで登録されているか知るには、「MIFES」等のテキスト・エディタ・ソフト(Windowsでは「スタートメニュー」→「 プログラム」→「アクセサリ」→「メモ帳」で「メモ帳」可)でこれらのファイルの内容を見て確認しますが、各行の頭にある「A:〜」「B:〜」「C:〜」「D:〜」のような頭文字「A」「B」「C」「D」等から登録ドライブ番号を知ります。

但し、テキスト・エディタ・ソフトを「閉じる」(終了する)時は間違って改変保存してしまう事を避ける為、必ず「保存しないで強制終了」とか「保存しません」とかを選んで終了して下さい。
(間違って上書きで改変保存してしまうと、復旧にはMS−DOSについて詳しく無いと駄目だったりして、最悪「勘定奉行」を動かせなくなる可能性が有ります。)


こうして分かったドライブ番号に一致させられるよう、接続の順番・取捨やSCSI−ID設定等を組替えたりしてやります。
(例えばドライブ番号が「E」だったなんてことで、場合によってはダミーのHDDをかませたりして「E」になるようにする必要が出て来るかも知れません。
 勿論、内臓HDDを切り離したり、或いは上述の「起動ドライブ選択画面」から起動ドライブを変更する事も併せて行って始めて「E」に合わせられたというようなケースも有り得ます。)




―― 続く(増補改訂に乞うご期待) ――



                                     
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